つくれるもの
100万円でどんなシステム・アプリが作れる?一律料金でできることの具体例
「システム開発は100万円で本当に何かできるの?」——相談で最も多い質問です。結論から言うと、要件を絞れば、実用的な業務システムやアプリは一律100万円で十分に作れます。コツは全部を一度に作らず、一番効いている1業務を核に形にして動かしながら足すこと。この記事では、種類別に「作れる機能/次段階の機能」を線引きし、アプリ・業務自動化の範囲、失敗しない絞り方まで整理します。
一律100万円で作れるものの具体例
- 受発注・予約管理システム:FAX・電話・メールの受注を1画面に集約し、入力を自動化。
- 在庫・顧客管理システム:Excelで属人化した管理を、誰でも使える形に。
- 社内業務ツール:申請・日報・シフトなど紙やExcelの作業をWeb化。
- スマホアプリのMVP:まず試せる初期版を公開し、反応を見ながら育てる。
- AI-OCR・自動化ツール:紙・PDFを自動で読み取り、既存システムへ転記。
共通するのは「まず必要な最小限に絞る」こと。100万円は優先順位を強制してくれる、ちょうどよい制約です。予算に上限があるからこそ「本当に必要な機能はどれか」を真剣に考えることになり、結果として現場で使われるものが残ります。潤沢な予算で全部を作った結果、半分の機能が使われずに終わる——というのは、実はよくある失敗です。
システムの種類別「100万円で作れる機能セット」
「100万円でどこまで」は作るものの種類で変わります。代表的なシステムごとに、100万円に収まる核の機能と次段階にまわす機能を整理しました。
| システムの種類 | 100万円で作れる核の機能 | 次段階にまわす機能 |
|---|---|---|
| 予約管理 | カレンダー予約、空き枠表示、確認メール自動送信 | 決済連携、複数店舗の枠管理、外部予約サイト連携 |
| 在庫管理 | 入出庫記録、在庫数の自動計算、アラート、CSV入出力 | バーコード・POS連携、複数倉庫、需要予測 |
| 受発注 | 発注入力、受注一覧、ステータス管理、帳票作成 | 複雑な単価表、会計システム連携、EDI対応 |
| 顧客管理(CRM) | 顧客・案件登録、対応履歴、検索、担当者割当 | メール配信自動化、外部CRM連携、権限分岐 |
| 日報・勤怠 | 日報入力、集計、承認(1段階)、CSV出力 | 給与計算連携、多段階承認、シフト突合 |
| シフト管理 | 希望入力、シフト表の作成・共有、確定通知 | 自動シフト最適化、労務ルールの自動チェック |
| 簡易EC | 商品掲載、カート、注文受付、注文管理画面 | 大規模商品数、複雑なクーポン、外部モール連携 |
| 業務自動化 | 転記・集計・帳票の自動化、AI-OCR読み取り | 全社横断のワークフロー基盤、複数部門の権限設計 |
読み方はシンプルです。「1つの業務を1つの流れで完結させる」範囲が100万円の目安。そこに「双方向の外部連携」「大量データ」「複雑な分岐」が加わると、次段階かプロプランの検討になります。
代表的な3種類について、もう少し具体的に「どこまで作れて、何が次段階か」を見ておきます。
予約管理を100万円で作るなら。カレンダーから枠を選んで予約でき、確認メールが自動で飛び、管理者が予約一覧を見て変更・キャンセルできる——ここまでが100万円の核です。実際に多いのは「電話予約の取りこぼしと二重予約をなくしたい」という悩みで、Web予約フォームと空き枠の自動反映だけでも現場は大きく楽になります。逆に、その場でクレジット決済まで通す、複数店舗の枠をまとめて管理する、外部の予約ポータルと在庫を同期する、といった要素は次段階です。
在庫管理を100万円で作るなら。入庫・出庫を記録すると在庫数が自動で計算され、下限を切ったらアラートが出て、CSVで棚卸しデータを出し入れできる範囲が核になります。Excelの在庫表を複数人で編集して数が合わなくなる、という定番の困りごとはこれで解消できます。バーコードリーダーやPOSレジとの連携、複数倉庫をまたぐ引き当て、過去実績からの需要予測は、まず1拠点で回してから足すのが安全です。
顧客管理(CRM)を100万円で作るなら。顧客と案件を登録し、対応履歴を時系列で残し、担当者を割り当てて検索できる——営業やサポートの「言った言わない」「対応漏れ」を防ぐ土台がこの範囲で作れます。メール配信の自動化、外部CRMやMAツールとの双方向同期、役職ごとに見える範囲を変える細かな権限分岐まで求めると、プロプランの検討に入ります。
スマホアプリを100万円で作るなら
アプリ(スマホ)を100万円で作るなら、絞り方の設計が肝心です。ネイティブアプリはiOS・Androidの2つ分で工数が倍増するため、次のいずれかが現実的です。
- 片方のOSに絞る:利用者が多い方(例:iPhone中心ならiOSのみ)で先に出す。
- Webアプリで作る:アプリストアを介さずURLで開ける形。1本の開発で両OSに届く。
- 機能を1〜2画面に絞る:会員証・予約・お知らせなど核となる体験だけを載せる。
3つの作り方は、届く範囲と費用感が次のように違います。判断の軸は「アプリストアに載せる必要が本当にあるか」です。
| 作り方 | 100万円での現実性 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 片方のOSに絞る | ◎ 核機能を作り込みやすい | 利用者がiPhoneかAndroidに偏っている | もう片方のOSは次段階の追加開発になる |
| Webアプリで作る | ◎ 1本で両OSに届く | 予約・会員証・お知らせなど画面中心の体験 | プッシュ通知やカメラ等、一部端末機能に制約 |
| 両OSネイティブ同時 | △ 100万円では機能を絞る前提 | ストア掲載とネイティブ体験が必須のとき | 工数が実質2倍、まずは片OSかWebを推奨 |
作れるMVPは「会員登録・ログイン」「一覧と詳細」「予約・問い合わせ」「プッシュ通知」の数機能の組み合わせが目安です。例:店舗の会員アプリのケースなら、デジタル会員証・来店ポイント・お知らせ配信の3点に絞れば、Webアプリとして100万円で第一版を出し、反応を見てからネイティブ化を検討できます。逆に両OSネイティブ同時公開・アプリ内課金・リアルタイム通信・地図や動画の作り込みが必須なら段階開発の対象です。詳しくは100万円でアプリ開発はできるかもご覧ください。
業務自動化(AI-OCR・Excel連携)を100万円で
新しく作るだけでなく、今ある作業を自動化するのも100万円で取り組みやすい領域です。効果が出やすいのは次のケース。
- AI-OCRで紙・PDFを読み取る:請求書・納品書・申込書を取り込み、項目を自動でデータ化。
- Excelの集計・転記を自動化:複数ファイルの集計、フォーマット変換、月次レポート作成。
- 帳票の自動生成:入力データから見積書・請求書・報告書をワンクリックで出力。
- システム間のデータ受け渡し:CSVやAPIで既存ツールへ自動的にデータを流す。
自動化は「1つの作業の入口から出口まで」を対象にすると100万円に収まります。「毎月〇時間の転記作業」のように時間で測れる作業を1つ選ぶのがコツ。全社フローをまるごと自動化する基盤づくりは段階的な計画が必要です。
投資判断のしやすさも自動化の魅力です。削減できる時間を金額に置き換えると、回収の見込みが立てやすくなります。
| 自動化する作業の例 | 想定される削減の目安 | 効果の出方 |
|---|---|---|
| 請求書・納品書のAI-OCR転記 | 月10〜20時間の手入力を大幅圧縮 | 入力ミスと確認作業も同時に減る |
| 複数Excelの月次集計 | 数時間の集計作業を数分に | 月末の残業と属人化を解消 |
| 見積書・請求書の自動生成 | 1件あたりの作成時間を短縮 | 書式のばらつきや記載漏れを防ぐ |
例:受注データ入力のケース。メールやPDFで届く注文を毎日手入力していた事務作業を、AI-OCRで読み取って基幹システムへ流す形にすると、入力担当の負担が減るだけでなく、転記ミスによる出荷トラブルも減ります。まずはこの「1本の流れ」を100万円で自動化し、効果が確認できてから対象を横に広げるのが堅実です。
MVPという考え方:まず核だけ作って育てる
100万円を活かす一番の型が MVP(まず必要な最小限で作る) です。最初から完成形をめざさず、次の順で育てます。
- 核を決める:一番効いている1業務、または一番の困りごとを1つ選ぶ。
- 最小構成で作る:「入口から出口まで」回る機能だけに絞る。
- 現場で使う:どこが便利でどこが足りないかを数字と声で集める。
- 必要な分だけ足す:本当に使われた部分から追加開発する。
利点は、使われない機能に予算を使わずに済むこと。小さく出して反応を見てから広げれば、次の投資判断も的確になります。よくある失敗は、最初から「あったら便利」を全部詰め込んで予算も期間も膨らみ、結局どれも中途半端になるパターンです。MVPは、その逆を意図的に行う進め方だと考えてください。
例:社内申請システムのケース。最初から経費・稟議・備品・出張の全申請を載せようとすると大がかりになりますが、まず一番件数の多い「経費申請」だけをWeb化して1段階承認で回す——これが核です。現場で定着したら、他の申請種別や多段階承認を第2段階で足していけば、無駄なく育てられます。
100万円で失敗しないための要件の絞り方チェックリスト
100万円を最大限に活かすには「作る前の絞り込み」が9割です。相談前にこのチェックリストで整理しておくと、そのまま設計に進めます。
- 対象業務は1つに絞れているか(複数業務を同時に載せていないか)
- 毎日・毎週くり返す作業か(たまにしか使わない機能は後回しにできるか)
- 入口と出口が決まっているか(何を入れて何が出れば完成か)
- 今は人がどう回しているかを説明できるか
- 「あったら便利」を第2段階に分けられているか(必須と希望を仕分けできているか)
- 連携先は最小限か(つなぐ外部システムを1つでも減らせないか)
- 成功の判定基準があるか(「〇時間削減」など数字で言えるか)
これらが埋まるほど「実際に効くもの」に近づきます。特に効くのは3つ目の「入口と出口が決まっているか」です。「何を入れたら何が出れば完成」と一文で言えれば、作る範囲がぶれず、100万円の中に収まります。逆に「とりあえず便利にしたい」のように出口が曖昧なままだと、機能が際限なく増えて予算をはみ出しがちです。
チェックが埋まらない項目があっても問題ありません。埋まらない部分こそ相談で一緒に詰めるポイントであり、そこを言語化するだけでも、作るべき範囲がぐっと明確になります。要件の固め方は要件定義の5ステップもあわせてご覧ください。
200万円(プロプラン)が向いているケース
正直に線引きすると、次の要件は一律200万円のプロプランが適しています。
- 複数の外部システム・サービスとの連携が多い
- 大量データや高い同時アクセスに耐える設計が必要
- 複雑な権限管理・承認フローがある
- 作り込んだ管理画面やダッシュボードが必要
例:受発注。発注入力と一覧管理だけなら100万円ですが、取引先ごとに単価表が違い、会計システムへ自動連携し、複数拠点で同時利用する——ここまで来るとプロプランの範囲です。「どちらのプランか」は料金シミュレーターでも確認できます。迷う要件は相談時に切り分けます。
「一律料金」だから、総額が読めて範囲がはっきりする
見積もり型では機能を足すたびに金額が変わり、「この機能を入れたら追加でいくら?」という不安がつきまといます。D-oneAppは料金が一律なので、着手前に総額が確定し、追加費用で膨らみません。予算は固定したまま「何を優先して作るか」だけに集中できます。
- 総額が読める:100万円と決まっているので、社内の予算申請や投資判断がしやすい。
- 範囲を一緒に決められる:金額交渉ではなく「どの機能を核にするか」に時間を使える。
- 成果物は自分たちのもの:納品されるソースコードの権利はお客様に渡り、次の一手も自由。
この「権利が自分たちのもの」という点は、後々の自由度に大きく効きます。ソースコードが手元にあれば、第2段階の追加開発を別の会社に頼むことも、社内で少しずつ手を入れることもできます。特定の開発会社に縛られる、いわゆるベンダーロックインを避けられるわけです。詳しくはベンダーロックインとはも参考にしてください。
費用の全体像はシステム開発の費用相場と一律料金の記事を、100万円の中身はシステム開発は100万円でできる?もあわせてご覧ください。
100万円で「できること・できないこと」の線引き
最後に、迷ったときの判断材料として全体を一枚に整理します。100万円は「できないこと」を切り捨てる予算ではなく、「まず何を核にするか」を決めるための線引きです。
| 観点 | 100万円で作れる(核) | 100万円を超える(次段階・プロプラン) |
|---|---|---|
| 対象業務 | 1つの業務を入口から出口まで | 複数業務を1システムで横断 |
| 外部連携 | CSV・片方向の受け渡し1〜2件 | 複数システムとの双方向・リアルタイム連携 |
| データ規模 | 中小規模・通常の同時利用 | 大量データ・高い同時アクセス前提 |
| 権限・承認 | 担当者割当・1段階承認 | 複雑な多段階承認・細かな権限分岐 |
| 画面 | 実務に必要な入力・一覧・検索 | 作り込んだダッシュボード・分析画面 |
| アプリ | 片OSまたはWebアプリ | 両OSネイティブ同時・アプリ内課金 |
大事なのは、右側(できないこと)を「あきらめる」のではなく、第2段階として順番に回すと捉えることです。まず左側を100万円で形にして現場で回し、効果が数字で見えてから右側に投資する。この順番なら、最初の投資が無駄になりません。線引きに迷う要件は、料金シミュレーターや無料相談で一緒に切り分けます。
まとめ
100万円は「何もできない予算」ではありません。要件を絞れば、受発注・在庫・予約・顧客管理・社内ツール・アプリMVP・AI自動化まで、実用的な一本が作れます。大切なのは「1業務を、入口から出口まで」に絞ること。「うちの場合、100万円でどこまでできるか」を知りたい方は、無料相談でその場で整理します。しつこい営業はしません。
よくある質問
Q100万円で本当に業務システムやアプリが作れますか?
はい。要件を「まず必要な最小限(MVP)」に絞れば、受発注・予約・在庫・顧客管理などの業務システムや、スマホアプリの初期版は一律100万円で十分に作れます。作りながら育てていく前提なら、最初の一本として現実的な予算です。
Qどんなものだと200万円(プロプラン)が必要になりますか?
複数の外部システム連携、大量データや高い同時アクセスへの対応、複雑な権限管理、作り込んだ管理画面などが必要な場合はプロプラン(一律200万円)が適しています。迷う場合は相談時に切り分けをご案内します。
Q100万円に含まれる範囲はどこまでですか?
要件の整理から設計・開発・テスト・納品までが含まれます。追加費用で総額が膨らむことはありません。納品後の保守は任意の月額オプション(スタンダード月1万円)としてご用意しています。
Q何から作るのがおすすめですか?
一番手間がかかっている・ミスが多い業務を1つ選び、そこだけを自動化・システム化するのがおすすめです。効果が数字で見えやすく、社内の納得も得やすいためです。
Q100万円で作れないもの・次段階になるものは何ですか?
両OS同時公開のネイティブアプリ、複数システムとの双方向連携、大量データや高い同時アクセス、複雑な多段階承認などは100万円の範囲を超えます。これらは第2段階の追加開発かプロプランに切り分け、まず核となる部分を100万円で形にするのがおすすめです。