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プロジェクト管理システムを作る費用・相場は?機能とツール選びを解説

公開 2026/7/21

プロジェクトの進行を管理するチームのイメージ

「プロジェクトの進行をExcelや付箋で管理しているが、誰が何を抱えているか分からず遅延に気づけない」——プロジェクト管理システムは、タスク・担当・期限・進捗・工数をひとつの画面に集約し、複数のプロジェクトが今どこまで進んでいるかをチーム全員で共有する仕組みです。案件管理が「受注までの状態」を追うのに対し、プロジェクト管理は「受注してからの作業の進め方」を支えます。この記事では、プロジェクト管理システムに必要な機能、Excel・付箋管理の限界、既製ツールと個別開発の使い分け、業種別の使い方、費用の相場、そして一律100万円で作れる範囲までを、具体例を交えて解説します。

Excel・付箋管理の限界

多くのチームは、最初はExcelの工程表や付箋、ホワイトボードでプロジェクトを管理します。無料で自由に書け、すぐ始められるからです。ところがプロジェクトが複数同時に走り、関わる人が3〜4人を超えたあたりから、次のような壁が一気に表面化します。

  • 進捗が更新されない:Excelの工程表は作った直後から古くなり、「実際どこまで進んでいるか」が反映されないまま放置される
  • タスクの抜け漏れ:誰が何を、いつまでにやるのかが個人のメモや口頭に散らばり、担当が決まらないタスクがこぼれ落ちる
  • 全体が見えない:複数プロジェクトを横断して「今どれが遅れているか」「誰の負荷が高いか」を一目で把握できない
  • 属人化:状況が担当者の頭の中やローカルファイルにしかなく、休むと誰も進められない
  • 工数が残らない:どの作業に何時間かかったかが記録されず、プロジェクトの採算や見積り精度が上がらない
  • 通知がない:期限が近いタスクや遅延を自動で知らせる仕組みがなく、気づいたときには手遅れになる

これらは「Excelの使い方が下手だから」ではなく、表計算ソフトや付箋が一時点の計画を書く道具であって、日々変わる進捗を全員で更新し続ける道具ではないという構造的な限界です。プロジェクト数やタスク数が増えたときに破綻するのは自然なことで、そのタイミングがシステム化を検討すべきサインです。目安としては、同時に走るプロジェクトが3件を超えた、関係者が5人を超えた、遅延に気づくのがいつも後手に回っている、のいずれかに当てはまったら考える頃合いです。

プロジェクト管理システムの主な機能

プロジェクト管理システムの機能は、大きく8つの領域に分けて考えると要件がまとまりやすくなります。すべてを最初から作る必要はなく、自社の困りごとに近い領域から選びます。

機能領域具体的にできること
タスク・担当・期限やるべき作業を登録し、担当者と締切を割り当て、状態(未着手・進行中・完了)を管理する
ガントチャート各タスクの開始〜終了を横棒で並べ、工程の重なりや遅れ、前後関係を一目で把握する
カンバン(ボード)「未着手/進行中/完了」などの列にカードを並べ、進捗を視覚的に動かす
進捗の可視化プロジェクトごとの完了率、遅延タスク、マイルストーンの達成状況をまとめて表示する
工数入力タスクごとの作業時間を記録し、計画工数と実績工数の差、メンバーの稼働を集計する
コメント・ファイルタスクに議論の履歴や仕様書・資料を紐づけ、やり取りを一箇所に集約する
通知・アラート期限が近いタスクや遅延、自分への割り当てをメールやチャットで知らせる
レポート進捗率・工数・遅延件数などをプロジェクト横断で集計し、定例会議の資料にする

これらのうち、**土台になるのは「タスク・担当・期限」と「進捗の可視化」**です。まずここを固め、後からガント・カンバン・工数・レポートを重ねていくのが失敗しない順番です。機能を選ぶときのコツは、「あると便利」ではなく「ないと今困っている」を基準にすることです。遅延に気づけないのが痛いなら通知とガントを優先、採算が読めないのが痛いなら工数入力を先に、といった具合に、痛みの大きい順に並べます。全部を一度に揃えようとすると費用も期間も膨らむため、最初の版はあえて機能を絞り、運用に乗ってから育てる方が結果的に早く元が取れます。

ガントチャートとタスクで進行を管理するイメージ
プロジェクト管理システムの価値は、タスクと進捗がチームで共有され、遅延や属人化が事前に見えるようになること。

案件管理・工数管理との関係を整理する

「プロジェクト管理」は似た言葉が多く混同されがちなので、隣接する仕組みとの関係を整理しておきます。ここを分けて考えると、自社が本当に作るべき範囲がはっきりします。

  • 案件管理:問い合わせ→見積→受注→請求といった、受注前後の「案件の状態」を追う仕組み。営業寄り。詳しくは案件管理システムを作る費用を参照。
  • プロジェクト管理:受注した仕事を、タスク・担当・期限・工数で「どう進めるか」を管理する仕組み。実行寄り。本記事のテーマ。
  • 工数管理:メンバーの作業時間を記録・集計し、採算や請求の根拠にする仕組み。プロジェクト管理の一機能として持つことも、独立させることもある。
  • 日報・作業記録:日々の作業内容を残す仕組み。工数入力と連動させると二重入力を減らせる。詳しくは日報システムを作るを参照。

理想は、案件管理で受注した案件が、そのままプロジェクトとしてタスクに展開され、日々の工数が積み上がって採算と請求につながる、という一本の流れです。ただし全部を一度に作ると重くなるため、まずは自社で一番詰まっている工程(多くは「受注後の進行管理」)から着手し、隣接領域は後で連携させるのが現実的です。

業種別の使い方

「プロジェクト」という言葉が指すものは業種によって違うため、重視する機能も変わります。代表的な業種ごとの勘所を挙げます。

  • Web・広告制作:1案件に複数の制作物(デザイン・コーディング・記事)がぶら下がる。カンバンでの進行と、修正回数・締切の管理、外注クリエイターへの割り当てが要点。
  • システム・アプリ開発:要件定義→設計→実装→テストとフェーズが長い。ガントでの工程管理、タスクの前後関係、計画工数と実績工数の差の把握が中心。
  • 建設・工事:現場ごとに工程と職人の手配が絡む。工期のガント管理、天候による組み替え、進捗写真の紐づけが重要になる。
  • コンサル・専門サービス:複数クライアントのプロジェクトが並行する。メンバーの稼働(誰がどれだけ埋まっているか)と、工数に基づく請求根拠の管理が中心。

同じ「プロジェクト管理」でも、制作ならカンバンと締切、開発ならガントと工数、建設なら工程と手配と、重視する軸が異なるのがポイントです。ここが独自であるほど、既製ツールより個別開発が向きやすくなります。要件を詰めるときは、まず「自社のプロジェクトが、どんな工程を、どんな順で進むか」を紙に書き出すと、必要なタスクの粒度と画面が自然に浮かび上がります。

既製ツール vs 個別開発の比較

プロジェクト管理には多くの既製ツール(SaaS)があり、標準的なタスク・ガント管理なら既製が安く早いです。一方で、独自の進行フローや工数の集計方法、基幹システムとの連携が必要なら個別開発が生きます。両者の違いを整理します。

観点既製ツール(SaaS)個別開発(受託)
初期費用低い(無料〜数万円)数十万〜数百万円
月額人数×月額が継続的にかかる原則なし(保守費のみ)
導入スピード即日〜数日数週間〜数カ月
独自の進行フロー合わせづらい/機能過多自社に完全に合わせられる
工数・請求との連動制約が多い自由に設計できる
既存システム連携制約が多い会計・案件・日報と自由に連携

個別開発が向くのは、次のようなケースです。

  • 自社独自の進行フロー(フェーズや承認の流れ)があり、既製ツールに当てはめると無理が出る
  • 工数入力から採算計算・請求まで、自社のやり方でつなげたい
  • すでにある案件管理・会計・日報システムとプロジェクト情報を連携させたい
  • 高機能な既製ツールの使わない機能が多く、逆に欲しい集計が入れられない
  • 人数が多く、SaaSの月額(1人あたり課金)が積み上がって割高になっている

逆に、標準的なタスクとガントの管理で足りるなら、まず既製で試し、合わなければ個別開発という順番が堅実です。既製から個別開発への乗り換えを考えるサインは、「毎月の月額が人数分積み上がって割高」「Excelや別ツールと二重管理になっている」「欲しい集計レポートが既製では作れない」といった状態です。個別開発か外注かの判断は内製と外注の比較、依頼先の見極めは良い開発会社の見分け方も参考になります。

費用相場と機能別の目安

プロジェクト管理システムの費用は、管理する範囲と自動化の深さで大きく変わります。規模別のおおよその相場は次の通りです(あくまで目安で、要件により上下します)。

規模・範囲費用の目安主な内容
小(タスク+進捗)数十万〜100万円台タスク登録・担当・期限・状態管理・一覧表示
中(+ガント・カンバン・通知)100万〜200万円ガントチャート・カンバン・期限通知・簡易レポート
大(+工数・採算・分析)200万〜400万円超工数入力・計画実績差・採算計算・権限管理・詳細レポート

機能を足したときの追加目安は、ガントチャートで+30万〜80万円、カンバン表示で+20万〜40万円、工数入力・集計で+30万〜60万円、通知・アラートで+20万〜40万円、外部サービス(チャットや会計)との連携でさらに変動、というイメージです。

費用が上下する主な要因は次の4つです。この4点が膨らむほど金額は上がります。逆にここを絞れば、同じ「プロジェクト管理」でも費用は大きく下げられます。

  • 画面と表示形式の多さ:一覧・ガント・カンバン・カレンダーと表示を増やすほど作り込みが必要になる
  • 集計ロジックの複雑さ:工数の集計、計画実績差、採算計算など計算が増えるほど工数が増える
  • 役割と権限の多さ:メンバー・リーダー・管理者で見える範囲を分けるほど権限設計が重くなる
  • 外部連携の有無:チャット通知や会計、既存の案件管理との連携は個別対応で費用が増える

費用の考え方そのものはシステム開発の費用相場見積もりの読み解き方、工数の見方は人月の考え方もあわせてご覧ください。

導入効果とミニ事例

プロジェクト管理システムを入れると、数字と手触りの両面で効果が出ます。よくある変化は次の通りです。

  • 遅延の早期発見:ガントと通知により「気づいたら締切超過」がなくなり、リカバリーが間に合うようになる
  • 抜け漏れの減少:タスクに担当と期限が必ず紐づくため、担当不明のまま放置される作業がなくなる
  • 属人化の解消:状況が全員に見え、担当が不在でも引き継ぎや代打ができる
  • 採算の見える化:工数の記録により、どのプロジェクトが赤字傾向かを早めに把握できる

例:Web制作会社のケース。複数案件の制作をExcelの工程表で管理していたが、更新が追いつかず「どの案件が遅れているか」が定例会議まで分からなかった。タスクをカンバンで動かし、期限が近いものを通知する仕組みに変えたところ、遅延が会議を待たずに見えるようになり、炎上前に手を打てるようになった、という形です。

例:受託開発会社のケース。工数を各自の記憶で申告していたため、プロジェクトごとの採算が締めてみるまで分からなかった。タスクごとに工数を入力し、計画と実績の差を表示するようにしたところ、赤字傾向のプロジェクトを途中で把握でき、次の見積り精度も上がった、という具合です。

例:コンサル会社のケース。複数クライアントの案件が並行し、誰がどれだけ埋まっているかが見えず、特定メンバーに負荷が偏っていた。メンバー別の稼働を可視化したところ、割り当てを平準化でき、無理な受注の判断もしやすくなった、という形です。いずれも架空の一般化した例ですが、プロジェクト数や関係者が増えたチームで起きがちな典型です。効果は「作った機能の多さ」ではなく、一番痛い困りごとにどれだけ的を絞れたかで決まります。

一律100万円で作れる範囲と選び方

D-oneAppは料金が一律100万円(大規模なプロプランは一律200万円)で、着手前に総額が確定し、追加費用はかかりません。プロジェクト管理は機能を絞りやすいため、一律100万円の枠と相性が良い題材です。

100万円の枠では、たとえば次のような構成が現実的です。

  • タスクの登録・担当割り当て・期限設定と、状態(未着手・進行中・完了)の管理
  • プロジェクトごとの一覧と進捗率、遅延タスクの可視化
  • ガントチャートまたはカンバンのどちらか一方での進行管理
  • 期限が近いタスク・自分への割り当ての通知
  • タスクへのコメント・ファイルの紐づけ

逆に、工数入力から採算計算・請求までの自動連携や、ガントとカンバン両方に加えた詳細な分析レポートまで含めると200万円のプロプラン側になります。成果物(ソースコード)の権利はお客さまに渡すため、後から別の会社に引き継ぐこともできます。「まず何を優先するか」を決めるための選び方チェックリストを用意しました。

  • 今いちばん困っているのは、遅延の見逃し/抜け漏れ/属人化/採算のどれか
  • 進行管理の軸は、ガント(工程)・カンバン(作業の流れ)のどちらが合うか
  • 工数の記録と集計は必要か、それとも進捗だけで足りるか
  • メンバー・リーダー・管理者で見える範囲を分ける必要はあるか
  • 既存の案件管理・会計・日報・チャットと連携させたいか
  • 既製ツールで代替できないのは具体的にどの部分か

このチェックリストが埋まれば、要件はほぼ固まります。埋まらない項目があるうちは、まだ作るには早い合図なので、現場に聞いて先に言葉をそろえておくと後の手戻りが減ります。作る前の整理は要件定義の進め方、費用の全体像は業務システムの費用相場、受注前の管理とセットで考えたい場合は案件管理システムを作る費用もあわせてご覧ください。

まとめ

プロジェクト管理システムは、タスク・担当・期限・進捗・工数をチームで共有し、遅延の見逃し・抜け漏れ・属人化を防ぐ仕組みです。受注前の状態を追う案件管理とは役割が分かれ、こちらは「受注後の進め方」を支えます。費用は「タスクと進捗だけなら数十万〜100万円台、ガントや工数・分析を足すと100万〜400万円超」が目安。業種によって重視する軸(カンバン・ガント・工数)が違うため、独自の進行フローが多いほど個別開発が生きます。Excel・付箋の限界を感じたら、まず「タスク+進捗」から小さく始めるのがコツです。無料相談で「うちのプロジェクト管理、システム化するといくら?」を一緒に整理しましょう。

よくある質問

Qプロジェクト管理システムを作る費用はいくらぐらいですか?
A

タスク一覧と進捗管理だけのシンプルなものなら数十万〜100万円台、ガントチャート・工数入力・レポートまで含むと100万〜300万円が目安です。要件を絞れば一律100万円でも実用的なものが作れます。使う機能を先に決めるのが費用を抑えるコツです。

Q案件管理システムとプロジェクト管理システムは何が違いますか?
A

案件管理は問い合わせ〜受注〜請求といった「案件の状態」を追うのが中心です。プロジェクト管理はその先の「作業の進め方」、つまりタスク・担当・期限・工数・ガントを扱います。受注前は案件管理、受注後の実行はプロジェクト管理と役割が分かれます。

QExcelや付箋でのプロジェクト管理では何が問題ですか?
A

誰が何をいつまでにやるかが更新されない、進捗が全体で見えない、担当者しか状況を知らない属人化、工数が記録されず採算が読めない、といった問題が起きます。タスク数や関係者が増えるほど限界が来ます。

Q既製のプロジェクト管理ツールと個別開発、どちらがいいですか?
A

標準的なタスク・ガント管理なら既製ツールが安く早いです。自社独自の進行フローや工数の集計方法、基幹システムとの連携が必要なら個別開発が向きます。まず既製で試し、合わなければ個別開発という進め方も有効です。