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シフト管理システムを作る費用は?機能の目安とExcel・手作業からの脱却

公開 2026/7/18

シフト・スケジュールを管理するイメージ

「シフト作成に毎回何時間もかかる」「希望の収集や変更連絡が大変」——シフト管理システムは、こうした手間を減らし、シフト作成・共有を効率化する仕組みです。店舗やスタッフが増えるほど、シフト作成は「担当者一人の頭の中と手作業」に依存しやすくなり、属人化・残業・連絡ミスの温床になります。この記事では、シフト管理システムの機能・業種別の勘所・費用相場・既製サービスとの違い・自作が向くケースまで、これから検討する現場向けに具体的に整理します。

Excel・LINEでのシフト管理の限界

多くの現場は、まず Excel やスプレッドシート、あるいは LINE のグループチャットでシフトを回そうとします。最初は低コストで始められますが、規模が大きくなると次のような壁にぶつかります。

  • 作成に時間がかかる:希望・スキル・法定ルールを見ながら手でセルを埋めるため、店舗によっては毎週2〜4時間、月にすると半日以上を費やす。
  • 希望収集がバラバラ:LINE・口頭・紙が混在し、「言った・言わない」が発生。締切を過ぎた希望変更で作り直しになる。
  • 変更の連絡漏れ:急な交代や欠勤の連絡がチャットに埋もれ、シフト表本体に反映されないまま当日を迎える。
  • 公平性が担保しにくい:土日や繁忙時間帯の割り当てが偏り、不満・離職につながる。誰がどれだけ入ったかを集計しづらい。
  • 勤怠・給与と二重管理:シフト(予定)と実績(打刻)が別管理になり、月末に手で突き合わせる手間が発生する。
  • バージョンが増殖する最新版_v3_修正.xlsx のようにファイルが増え、どれが正か分からなくなる。

LINE は連絡には向きますが、「確定版シフトの一元管理」「希望と実績の紐付け」「集計」には不向きです。特にスタッフが20〜30名を超えたあたりから、Excel・LINE 運用の限界がはっきり表れます。作成担当が休むとシフトが止まる、という属人化のリスクも見過ごせません。これらは、決められたルールと画面で運用を回すシフト管理システムによって、構造的に解消できます。

シフト管理システムの主な機能

シフト管理システムと一口に言っても、機能の範囲は幅広く、必要なものだけ選べます。代表的な機能を「役割」ごとに整理します。

機能何ができるか効果
希望収集スタッフがスマホから勤務可能日・NG日・希望時間を提出集計の手間を削減、締切管理が楽に
シフト自動作成必要人数・スキル・希望・法定ルールから原案を自動生成作成時間を大幅短縮
調整・交代ドラッグ操作での修正、交代申請・承認の記録変更履歴が残り連絡漏れを防止
共有・通知確定シフトの配信、変更時のプッシュ・メール通知「見ていない」を減らす
勤怠連携打刻(実績)とシフト(予定)を突き合わせ二重入力の解消、遅刻・早退の可視化
人件費集計時給×時間で人件費を自動集計、予算と比較過剰人員・人件費超過に早く気づける

これらすべてを最初から作る必要はありません。まずは「希望収集」と「作成・共有」から始め、必要に応じて自動作成や勤怠連携を足すのが、失敗しない順番です。特に自動作成は、シフトルールが複雑なほど作り込みが必要になるため、後回しにしても実務は回ります。

自動作成について補足すると、ここが最も期待と実装のギャップが出やすい機能です。「ボタン一つで完璧なシフトが出る」を目指すと、必要人数・スキル・希望・法定ルール・公平性といった条件を全部プログラムに落とし込む必要があり、開発費が跳ね上がります。現実的には、必要人数と希望を踏まえた「たたき台(原案)」を自動生成し、最後の微調整は人が行うという設計にすると、費用対効果が高くなります。原案が7〜8割埋まっていれば、担当者の作業は「ゼロから作る」から「整える」に変わり、それだけで工数は大きく下がります。

スタッフのシフトを管理するイメージ
シフト管理システムの価値は、作成の手間を減らし、希望収集・共有・変更連絡を一箇所でまわせること。

業種別に見るシフト管理の勘所

同じ「シフト管理」でも、業種によって難しさのポイントが違います。自社に近いケースを起点に要件を考えると、過不足のない仕様になります。

  • 飲食:ランチ・ディナーの山があり、時間帯ごとの必要人数が読みにくい。学生・主婦などの短時間勤務が多く、希望変更も頻繁。時間帯別の人員設定と、当日交代への強さが要る。
  • 小売:売場・レジ・品出しなど役割ごとの配置が必要。セールや繁忙期の増員、複数店舗のヘルプ調整が発生する。スキル(レジ可・発注可)による割り当てが効く。
  • 介護:24時間・夜勤を含む複雑な勤務体系。有資格者の必須配置や法定の人員基準を満たす必要があり、ルールの作り込みが重い。
  • コールセンター:需要予測に基づく分単位・30分単位の細かい配置が肝。応答率目標から逆算した人員最適化が求められる。
  • クリニック・病院:外来と当直、医師・看護師・受付など職種横断の調整が必要。診療科ごとのルールが並立する。

業種が違えば「自動作成でどこまで自動化できるか」も変わります。ルールが標準的な業種ほど既製サービスで足り、独自ルールが多い業種ほど自作の価値が出ます。介護やクリニックのように「法定基準」「有資格者の必須配置」が絡む業種は、ルールを満たさないシフトを作れないよう仕組みで縛る価値が大きく、逆に飲食・小売のように変動が激しい業種は、当日交代のしやすさや通知の速さが実務の満足度を左右します。自社の「どこが一番つらいか」を先に言語化すると、優先して作る機能が見えてきます。

シフト管理システムの費用相場(規模別)

費用は「機能の範囲」と「シフトルールの複雑さ」で決まります。規模別のおおまかな目安は次のとおりです(あくまで相場感で、要件により変動します)。

規模・範囲想定費用の目安
小(作成・共有中心)1店舗・数十名、希望収集+シフト表共有数十万〜100万円台
中(希望収集+自動作成)複数店舗、ルールを踏まえた自動原案+通知100万〜200万円
大(勤怠・給与連携込み)多拠点・複雑なルール、打刻や給与との連携200万〜300万円超

機能単位で見ると、希望収集の追加で+20万〜50万円、自動作成は必要人数・スキル・法定ルールの複雑さで大きく変わり、勤怠・給与連携は連携先システムの仕様に依存します。「全部入り」を一度に作ると高額になりがちなので、範囲を区切って段階導入するのがコスト面でも安全です。

費用が膨らむ主な要因は、次の3つです。この3つが軽いほど、同じ予算で作れる範囲が広がります。

  • 自動作成ロジックの複雑さ:考慮する条件(人数・時間帯・スキル・資格・公平性・法定ルール)が多いほど作り込みが増える。
  • 連携するシステムの数と仕様:勤怠・給与・POS・予約などと双方向で連携するほど、確認と実装の手間が増える。
  • 拠点数・権限の細かさ:多拠点・多職種で「見える範囲」「操作できる範囲」を細かく分けるほど設計が重くなる。

開発費用の考え方はシステム開発の費用相場、見積りの読み方はシステム開発の見積りもあわせてご覧ください。なお、月額課金の既製サービスと違い、自作は初期にまとまった費用がかかる代わりに継続コストが原則不要なため、スタッフ数が多い現場ほど長期の総額では有利になりやすい点も押さえておくとよいでしょう。

既製シフトSaaSと自作の比較

シフト管理には多くの既製 SaaS(月額サービス)があり、標準的な用途なら安く早く始められます。一方で、独自ルールや他システム連携が必要になると、自作(受託開発)が向きます。

観点既製シフトSaaS自作(受託開発)
初期費用低い(多くは無料〜)まとまった開発費
月額人数・機能に応じて継続原則なし(保守は任意)
導入スピード速い設計・開発の期間が必要
独自ルール標準機能の範囲に合わせる自社の運用に合わせて作れる
他システム連携対応範囲に依存勤怠・給与・POS等と柔軟に連携
データ・権利サービス提供元に依存成果物(ソースコード)を自社で保有

自作が向くケース

次のいずれかに当てはまるなら、自作を検討する価値があります。

  • 既製サービスに合わせるとルールが崩れる、または例外運用が多い
  • 複数拠点・職種横断で、割り当てロジックが独自
  • 勤怠・給与・POS・予約など既存システムと深く連携したい
  • スタッフ数が多く、月額の積み上がりが無視できない
  • 自社の資産としてシステムを保有し、将来自由に拡張したい

逆に、標準的な用途ならまず既製で試し、業務に合わなければ自作という順番が現実的です。既製を試す過程で「ここだけが合わない」という具体的な不満が言語化されると、自作する際の要件がはっきりし、無駄のない仕様に落とし込めます。既製サービスを乗り換え続けるより、自社の運用が固まった段階で自作に切り替えたほうが、結果的に安く付くケースもあります。内製と外注の判断は内製と外注どちらがよいかも参考になります。

導入で得られる効果

シフト管理システムの投資対効果は、大きく「作成工数の削減」と「人件費の最適化」の二つで測れます。

  • 作成工数の削減:手作業で毎週2〜4時間かかっていた作成が、希望収集の自動集計と作成支援で短縮できる。仮に週3時間×4週=月12時間の削減なら、店長クラスの人件費換算で毎月数万円分の余力が生まれる計算です。
  • 連絡・調整コストの削減:変更通知や交代申請が仕組み化され、「連絡漏れによる欠員」や「作り直し」が減る。
  • 人件費の最適化:必要人数と実際の配置、時間帯別の人件費が可視化され、過剰人員や人件費超過に早く気づける。
  • 公平性・定着率:割り当ての偏りが見えるようになり、不公平感による不満・離職を抑えやすい。加えて、希望が通りやすくなること自体がスタッフの満足度を高めます。

いずれも「時間を可視化・自動化して、判断に集中できるようにする」効果です。導入前に、現状の作成時間・連絡回数・人件費のブレを数字で押さえておくと、効果を測りやすくなります。

投資回収の考え方もシンプルです。たとえば作成・連絡にかかる時間が月20時間削減でき、その時間の人件費換算が月3万円なら、年間で約36万円分の効率化になります。加えて人件費の最適化(過剰人員の抑制)や、連絡漏れによる欠員・機会損失の減少まで含めれば、初期の開発費は現場の規模次第で1〜3年程度で回収を狙える水準になります。「削減できる時間」と「防げる損失」を自社の数字で置き換えて試算すると、社内での投資判断がしやすくなります。

一律100万円で作れる範囲

D-oneApp は料金が一律100万円(大規模なプロプランは一律200万円)で、着手前に総額が確定し、追加費用は発生しません。成果物(ソースコード)の権利もお渡しするため、将来の拡張や他社への引き継ぎも自由です。

100万円(スタンダード)の範囲でよくある構成は、次のようなイメージです。

  • スマホからの希望収集(勤務可能日・NG・希望時間の提出)
  • 担当者によるシフト作成・編集と、確定版の共有・通知
  • スタッフごとの勤務時間・回数の集計、時間帯別の人員確認
  • 交代・変更の履歴管理

一方、複雑な自動作成ロジック、多拠点の高度な最適化、勤怠・給与システムとの本格連携などを盛り込むとプロプラン(200万円)が目安になります。総額が先に確定していれば、「この機能はスタンダードの範囲か」「これはプロが必要か」を、追加費用の不安なく相談しながら決められます。「まず希望収集・作成・共有から」と範囲を決めれば、一律100万円でも実用的なものが作れます。範囲の決め方は100万円で作れるシステム、業務システム全般は業務システムとは?もご覧ください。勤怠管理とあわせて作る場合は勤怠管理システムを作る費用も参考になります。

失敗しない選び方チェックリスト

作る前に、次の項目を整理しておくと、要件のブレと追加費用を防げます。

  • 誰が作成し、誰が承認するか(役割と権限)を決めたか
  • 希望収集の締切・方法(スマホ/PC)を決めたか
  • 自動作成はどこまで必要か(原案だけで十分か、完全自動か)
  • 業種特有のルール(時間帯別人数・有資格者配置・法定基準)を洗い出したか
  • 勤怠・給与など連携したいシステムと、その仕様を確認したか
  • まず作る範囲(最小構成)と、後で足す範囲を分けたか
  • 既製 SaaS で足りないか、一度は比較したか

このうち**「最小構成をどこで切るか」**が費用と成否を最も左右します。全部を一度に作ろうとせず、効果の大きい希望収集・作成・共有から始めるのが定石です。要件を整理する際は、現場のスタッフにも「何が一番面倒か」を聞いておくと、実際に使われるシステムになります。作る側の理想より、日々入力する人の負担が軽いことが、定着の分かれ目になります。要件のまとめ方はシステム開発の要件定義も参考になります。

例:あるサービス業の現場では、毎週の作成に店長が2〜3時間を割き、希望は LINE と口頭が混在して集計に苦労していました。まず「スマホ希望収集+作成・共有」だけをシステム化し、自動作成や勤怠連携は次のフェーズに回す方針に。範囲を絞ったことで初期費用を抑えつつ、作成時間と連絡漏れをまず削減する、という現実的な一歩を踏み出せます。運用が固まってから、次の段階で自動原案や勤怠連携を足していけば、投資も効果を確かめながら段階的に進められます(一般化した例)。

このように、シフト管理システムは「一気に完成形を目指す」より、「効果の出る範囲から始めて、実際の運用を見ながら育てる」ほうが、費用・定着の両面でうまくいきます。まずは自社の最小構成を決めることが、最初の、そして最も重要な一歩です。

まとめ

シフト管理システムは、「作成と共有だけなら数十万〜100万円台、希望収集や自動作成・連携を足すと100万〜300万円」が費用の目安。業種によって難しさのポイントが違うため、自社のルールを起点に最小構成から段階導入するのが失敗しないコツです。Excel・LINE の限界を感じたら、まず希望収集・作成・共有の効率化から小さく始めましょう。範囲を絞れば、一律100万円でも十分に実用的なシステムが作れます。無料相談で「うちのシフト管理、システム化するといくら?」を一緒に整理できます。

よくある質問

Qシフト管理システムを作る費用はいくらぐらいですか?
A

シフト作成と共有だけのシンプルなものなら数十万〜100万円台、希望収集・自動作成・勤怠/給与連携などを含むと100万〜300万円が目安です。要件を絞れば一律100万円でも実用的なものが作れます。

QExcel・紙のシフト管理では何が問題ですか?
A

作成に時間がかかる、希望の収集・調整が大変、変更の連絡漏れ、公平性の担保が難しい、勤怠との二重管理、といった問題が起きがちです。スタッフや店舗が増えるほど負担が増します。

Qシフト管理システムにはどんな機能がありますか?
A

シフトの作成・共有、スタッフからの希望収集、自動シフト作成、変更通知、勤怠・給与システムとの連携などが代表的です。まずは「作成と共有」から始めるのがおすすめです。

Q既製のシフト管理サービスと自作、どちらがいいですか?
A

標準的なシフト管理なら既製サービスが安く早いです。自社独自のシフトルール(複雑な人員配置・複数拠点など)や他システムとの連携が必要なら自作が向きます。まず既製で試すのも有効です。